Astro v5.16.7のエンコード処理改善と体感速度の変化

Astro v5.16.7のエンコード処理改善と体感速度の変化
Astro SSR SSG パフォーマンス
2026年01月09日 Saku

Astro v5.16.7 で入った変更(PR #15123)について、 特にエンコード処理の改善が体感速度にどう効いてくるのかを整理します。

ざっくり何が変わったのか

今回の変更は、Astro が HTML を生成して送る際に行うエンコード処理の部分が主な対象です。 Astro は SSG/SSR どちらであっても最終的にサーバー側で HTML を生成し、クライアントに送る流れになります。 この生成・送信の途中で、「送信に適した形へ変換するためのエンコード」が行われています。

エンコード処理とは何をしているのか

Astro では .astro ファイルをサーバー側で取り込んで HTML に変換し、 ネットワークで送れる形に整形します。 このとき、HTML の各断片を エンコードしてバイト列として送信する必要が出てきます。

特に SSR ではストリーミングに対応しているため、

  • ヘッダーやフッターなど軽い部分は先に送信
  • API 取得など重い部分は後から送信

という流れで「小さな HTML 断片を順番に送る」設計になっています。

これまでの課題: 小さな断片を逐次エンコード

従来は、たとえば H1 タグのような小さな断片ごとに、

  1. タグを取り出す
  2. その断片をエンコードする
  3. 送信する

という処理を毎回繰り返す形でした。

しかしこの方式だと、CPU キャッシュの扱いが悪くなります。 小さな断片を一つ処理するたびにキャッシュが無効化され、 次の断片でまたキャッシュを書き換える、という負荷が繰り返されるためです。

改善点: まとめてエンコードする方向へ

今回の変更では、この「断片ごとの逐次エンコード」を見直し、 よりまとまりのある形でエンコードする処理に改善されています。

結果として、送信開始は一つずつの方が早い可能性はありますが、 最終的な HTML 生成完了やページ描画の体感速度は改善される流れになります。

特に「大量の HTML を生成する必要があるプロジェクト」では、 最終描画の完了が以前より早くなることが期待できます。

体感としてはどう変わる?

この改善の影響は、ざっくり言うと以下のような感覚です。

  • 小さく送る開始タイミングは若干遅れることもある
  • しかし、ページ全体の完成が早い
  • 結果的に、ユーザーが「完成した」と感じるまでが短くなる

感覚としては、体感速度が半分くらいに感じられるケースもある、というのが今回の変更のポイントだと思います。

まとめ

Astro v5.16.7 では、エンコード処理の改善により 最終的な HTML 生成と描画までの時間が短縮される方向に進化しています。

特に SSR で大量の HTML を扱う場合ほど、この改善の恩恵は大きくなりそうです。

今後、SSR やストリーミングを多用するプロジェクトでは より「完成の体感が早い」ページ体験を狙えるようになります。

Astro の内部改善がこういう形でユーザー体験につながるのは面白いですね。

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