生成AI時代のブログ運用はリポジトリ内に記事データを保存する
▼ 目次
個人ブログとは何か
QiitaやZenn、noteなどのブログプラットフォーム1が多数存在する中、流行り廃れがある現状において、個人ブログというのは自分のアウトプットを半永続的にスタックできる便利なプラットフォームなのではないかと考えています。
もちろん、これらのパブリックでSEOに優れているとされる場所に記事を書く・置くことには大きな価値があります。多くの人の目に触れることでフィードバックを得る機会が増えますし、自分と同じような問題に直面した方へのTipsを提供できるかもしれません。
多くの人に見られる分、いい記事を書かなければいけない、間違った内容を書けないというプレッシャーを感じることもあるでしょう。このプレッシャーに慣れる価値はありますし、プレッシャー自体が執筆者の情報収集精度向上に寄与する可能性もあります。業務においても、情報や技術、問題は自分の中で完結するわけではなく人目に触れます。それを予め体験できるのですから。
ただし、このプレッシャーがブログ執筆のハードルを高めている面もあると思います。いついかなる時も深く・詳しく・エビデンスを示した記事を書かなければいけないという圧を感じることもあるかもしれません。個人の主観ですし感じない人もいるとは思いますが、個人的には感じたことがありますし、今もたまに感じます。まぁあくまでその記事をみんなに読んでもらいたいか、読んでもらいたいのはどんな層かを考えて、それらに合うように文体や記事の内容は調整すればいいとは思いますが。
ともかくこれらのプレッシャーや記事を書くハードルを下げられるのが個人ブログという存在だと思います。ここでいう個人ブログとは、フルスクラッチまたはノーコードツールなどを駆使して実装した、自分だけが記事を書くプラットフォームのことを指します。実装されたものや記事の蓄積にもよりますが、大体の場合はパブリックプラットフォームよりもSEOに強くなく、閲覧者も限られ、執筆者も1人です。
パブリックプラットフォームのように多くの閲覧者がいて、いいねやお金がもらえる、そのようにある種の承認欲求を満たしたい場合にはおすすめできないかもしれません。しかし、自分の学習メモやキャッチアップサイクルとしてのアウトプットを行いたい場合にはとてもいいと思いますし、おすすめしたいです。懸念点としては、自分よがりのアウトプットに傾倒しすぎる可能性があり、これに慣れすぎると他者に自分のアウトプットを晒すハードルがなお上がる可能性があります。適度にパブリックプラットフォームを併用したり、個人ブログ記事をシェアするなどして人目に触れる機会を作っておくといいでしょう。
個人ブログを作る
先の内容に共感して個人ブログを作ろうと思った時、次に考えるのはどのように作るかだと思います。個人ブログというのはどう作るかは作る人に委ねられますし、当然ながら何を使ってもいいと思います。
作り方としては、一から技術選定〜ホスティングまで行いコンテンツを配信するフルスクラッチ型と、Studioなどのノーコードツール、最近であればFigma Makeやv0などの生成AIプロトタイプツールを使用して手軽に作る型があると思います。どちらにも良さはありますし、どういう人が作るかによっても柔軟に選ぶといいでしょう。
私の場合はAstroが好きなので、同フレームワークをおすすめしたいです。本ブログの細かい技術スタックはSAKUSPACEを支える技術として別記事で書いたので、こちらを見ていただけるとありがたいです。
Astro公式ドキュメントでもブログ作成の仕方が公開されているので、こちらも参考にされるといいと思います。とてもわかりやすいです。
AstroとマークダウンとKeystaticと生成AIエージェントのあれこれ
やっとこの記事の本題ですが、AstroにはContent Collectionというコンテンツ重視のAstroを象徴するような機能があります2。
Content Collectionとは、Astroが提供するコンテンツ管理機能で、.mdや.mdx形式のファイルを型安全に管理・配信できる仕組みです。
この機能を使うと、.mdや.mdx形式でコンテンツ(ブログ記事など)を作成・管理・配信できます。これらの作成ファイルは当然リポジトリ内に保存されるため、Gitで管理することができます。
Gitが使えて、できる限りシンプルにブログ執筆体制を整備したい場合は、非常に有用な選択肢と言えます。しかもこのGitかつ.md形式でコンテンツを管理できるというのが、昨今の生成AI時代には別の価値も生んでいるように感じます。
それがClaude Code on the webやCodexの登場です。これらの登場により、Gitリポジトリと生成AIエージェントの接続が容易になりました。Claude Code on the webに至っては、生成AI中心の簡易CMSをスマホに宿している感すらあります。
私の場合、最近はあらかじめ考えた記事執筆用プロンプトに対して、記事内容は音声入力または隙間時間に書き殴って、誤字脱字チェックと文章の細かい整形をClaude様にかけてもらい、その後内容を確認してよければ公開するというフローをとっています。これがかなり記事執筆のハードルを下げてくれています。Codexに関しても同様の使い方をしており、音声入力の比重が多い時は選択しています。
これらのAIは.mdの理解がかなり高いです。プロンプトもマークダウン形式で書いたほうがいいと言われるくらいですし、それはそうだと思います。
記事執筆のハードルを高く感じている方、継続したいけど難しく感じている方は、マークダウン + Git管理 + Claude Code on the web(Codex)の構成を試してみてほしいです。かなり体験がいいと思います。スマホからも記事執筆できますし最高です。
ただし、場合によってはリッチな執筆画面が欲しいと感じる人もいると思います。そのような方がAstroを使用している場合、Keystaticをおすすめしたいです。
Keystaticとは、Git-based CMSの一種で、コンテンツをマークダウンやMarkdoc形式でリポジトリに保存しながら、リッチな管理画面を提供するツールです。
理由は大きく2つあります。管理画面のシンプルさとリッチ感、そして記事データのGit管理です。
管理画面の画像を以下に添付しますが、確認いただける通り、かなりシンプルで迷うことがありません。


加えて、記事データを再三触れたマークダウンやMarkdoc形式でリポジトリ保存・Git管理することができます。これすなわち、保存された記事データに対してClaude Code on the webなどを活用できるということです。手書きで書くことが決まりきっていて速筆したい場合は入力画面を、とりあえず骨子を作りたい場合や既執筆記事の校正をしたい場合はClaude Codeなど、使い分けもできます。
Keystaticには入力画面がReactなのでJSが増える、Gitリポジトリ内に無限に記事データが増えビルド時間が伸びる、管理画面の機能が少ないなどのデメリットもありますが、小規模個人ブログであればそこまで問題にはならないと思います。
おわりに
今回は、生成AI時代の個人ブログやその運用について考えを整理しました。
昨今はパブリックブログプラットフォームの方針転換が話題になったり、生成AIに聞けばなんでも教えてくれるからわざわざブログを書く必要なくない?というような声も聞かれるなど、色々忙しい状況ではあります。しかし個人的には、個人ブログを書いて無意味なことはないと思います。少なくとも今の自分の学習や未来の自分の処方箋になるのであれば、無意味なはずがありません。記事の価値は自分が決められますし、少なくとも自分1人いれば記事の価値はあります。
色々偉そうに書きましたが、最後に知人の方が言っていた言葉で締めたいと思います。
この生成AI時代だからこそ、「人としての垢」を出していこうではないか!
本記事をお読みいただきありがとうございました。